ISHII SATOSHI -Kawa no Maker- >> Fly Fishing >> column:初めてのフライ
初めて買ったフライは、たしか8本入りくらいの湖向けのフライセットだった。ストリーマー的なものや、マドラーミノーが入っていたような。バイビジブルやミッジも含んだか、そんな感じでドライフライも入っていた。どれも小さいけれど毛針独特の存在感があり、ケースには金色で各フライの名前が刻まれ、鳥の羽で出来た綺麗な形や色に見惚れた。
中学生が思い切ってフライフィッシングの世界に足を踏み入れ、近所に棲む魚を先ずターゲットにした。ブラックバスはとてもワクワクさせてくれる存在だった。そして、大きいのが狙える鯉をフライで掛けることにも憧れた。フライで狙う鯉は、バイビジブルやミッジで狙うと書かれていた。フライフィッシングを始める前にも、吸い込みでよく鯉釣りをしていた。その鯉を、今度は水面に浮かぶ虫をイミテートしたフライという疑似餌で狙う。あえて本物の餌ではないもので狙うフライフィッシングには、それまでとは違うスリリングさを強く感じた。
魚を釣って遊ぶということは、特に釣りをしない人からしたら、善い行いには見えないかもしれない。魚釣り自体は昔から熱中する人は多く、趣味としてはとてもポピュラーだ。その中でフライフィッシングは、魚を食糧として捉えるより、魚を釣ること自体を楽しむという傾向が強い。他に釣り方はあっても、本物に似せたフライで魚を釣り上げる。それって、なんかちょっと善い行いではないような。
あえて言うなら、釣りは日々の暮らしの糧を得るためにある。フライフィッシングに限らず、子供の時から今現在まで長く釣りをし、その体験を通して様々なものが得られた。
初めてのフライ(毛針)は、当時使った実物はもう無くなった。でも、そのフライが今では良い思い出になり、今の自分をつくってくれた。日々の暮らしに潤いを与えてくれる魚や自然、フライフィッシングに関わる人や物に感謝したい。フライフィッシングに関することを、これから色々と書いていこうと思う。
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